作品 文学 芸術

<作品> ~幸福な配置~

 

空間には主として円形が数多く配置されている

配置されているにもかかわらず

その場所の中央には 斜めに居座った灰色の

四角いテーブルに それらは置かれているために

いくつかの円はことさらに 自分達の優位性を主張しない

ことさらに主張しないが 光景を見た者は

恰も背景となるマホガニーの四角(それもslanted)を

主役として記憶することはない

 

複数の円はつまり

テーブルの直角に遠すぎないところに

自らの弧で 矩形の苦しさを少しでも和らげることを想い

カナディアンパイプの ボウルトップのような厚かましさは持たぬ

 

彼らはそんな人々だったと

言われてみたい時があった

 

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